悪魔は人に依存する



「『恋人』だなんて幼稚な言葉など使いたくはないが、愛し合った仲同士は、こうとしか言えないか。ただ、まさか、貴様の口から『シキミの恋人』だと出るとはな」


呆れたような素振りをしたのは、それこそ、呆れるほどに“いた”からだった。


「私が言うのも何だが、あの方は悪魔にとっての麻薬だよ。力あるはもとより、高い魔力。全てを食したいと思えど、ずっと味わっていたいと渇望してしまう。故に、全てを食さず、無くならないよう分け与えられた分で満足し、仕える。


加えて、あの慈愛ぶり。召喚物を下僕としか扱わない――他の召喚師と比べてしまえば、もうシキミ以外には仕えたくないと言い出す輩が後を絶たないほど――シキミは、“誰からも愛される”」