「あいつ……、あいつあいつ」
そうだ。
“俺の真実(シキミ)は、崩れない”。
「あいつ、あいつあいつ、あいつ、がっ!」
シキミを奪おうとする悪者。
俺の愛する人を拐かした根源。
でなければ――説明できないだろう?
「そうだ、は、ハハ、しき、シキミは、俺に愛を、愛しているって!だから、だか、らぁ!」
彼女は、俺以外を愛せない。
「シキミは俺の、俺だけの恋人でっ、俺だけが、シキミを抱けるんだ!まちがい、まちがいっ、そうだよ、間違いなんだ!ぜんぶぜんぶ、あいつが悪い、あいつさえ、あいつさえいなければ――」
また、いつものシキミを取り戻すため。


