何事も諦めずにこなす。懲りることを知らず、当たって砕けても、またすぐに復活して向かうような、そんな彼女が“成果”をあげていない事実。
結果が出ていない。
――否、“俺が見ている分には、結果を出していなかった”。
「そんなはず、あるか」
震えた声は、息苦しさのせい。
苦しい、彼女がいなければ生きられない体でも――彼女は、どうだ?
「あなたがいない時――つかん、『シキミ』の噂はこっちじゃ凄いよん。悪魔のエキスパート、悪魔よりも魔性で、誘惑が上手くん。第七大罪の直系、もしくはその一族は契約対象になっているとか聞くしん。もー、こええ女だねんっ」


