「むんぐぅ」
鷲掴むインプがばたつくので離せば、顔横でまた騒がれる。
「シャレなんねぇっ、見ました?――って、今も見てえぇ!」
いちいちうるさい鳥だと、言われなくてもアガトは、追尾せずに、湖に鼻をつけたデウムスを見る。
今の動きだけでも喉が渇いたか、吸引機のような鼻が水を汲み上げ、デウムスの体内を潤す。
魚の亜人が湖から逃げようにも、半ばあれは、蟻地獄。向きは違えど、あの渦に呑まれたならば逃れる術はなし。
よほど深い湖であったにも関わらず、山(デウムス)にとってはスプーン一杯分程度の水。まだ足りないと飲み終わったあとでもごねていた。
「胃袋に話し合いなんて知能はついていませんぜ?やっぱ、ここはイケメンらしく、ボコって成敗しましょうや!」


