悪魔は人に依存する



あり得ると言えば、あり得る。逆もまた然り。


「当たって砕けろ、なんてシキミは前に言っていたが……」


砕けるわけにはいかない。平和ボケなつもりではないが、死に急ぐ真似などしたくはなかった。


「弱いな、俺は」


「はあ?」


「最初から策なんて、話し合いに尽きると考えていた」


「はあぁ!?」


バカじゃねえのっ、と口に出されずとも、アガト自身が自覚している。


あの暴食が、自分みたいな低級の話を聞くとも思えないし、腹に入ったものを吐き出せだなんて、あれが許すわけもない。


破綻した策。失敗など目に見えているのに、他に手立てはない。


「当たって砕けろ、か」


失敗と分かっていても諦めない彼女の姿勢が移ったな、とアガトは羽ばたく。