純血種、の下りからアガトの肩が落ちるようだった。
「俺は自身が“そんな”だとは思わないけどね」
「アガトがそう思いたいならそうでもいいけど、血は拭えませんよ」
「抜き取りたい」
「抜いたら死んじゃうからダメです。それに、アガトが何であれ、私はアガトだからこそ好きなんですよ?――って、今のは聞かなかったことにしてくださいっ」
なんて恥ずかしいセリフなんだと、自覚したシキミが紛らわしついでに紅茶を飲み干した。
「ばっちり聞いた」
「忘れてくださいよー」
「俺が好きなんだね、シキミは」
「無理矢理忘れさせましょうかっ」
頭を殴る勢いの拳に、まったまったと言いながらいさめてみせる。


