「ああ、デウムスっすね、あれ」
インプが答える最中、肉の山から長い管が伸びる。しわくちゃの皮が「Jの字」に上がり、何とも言えない奇声を放つ。
「雄叫びあげちゃってー、今回行った世界では、よほどいいもん喰ったんでしょうねぇ。デウムスの種族が強くなる方法って、とにかく喰うことっすから。手前(インプ)たちと違って物の質関係なく、量で決まりますからね、あいつらはー」
悪魔が強くなる方法としては、召喚師の一部を貰うはもとより、その種族で異なる。大概が食べることであるわけだが。
「大きい分、強いってことか」
脂肪は強さの証。
あそこまで大きいものは中々お目にかかれないこそ、アガトとてアレが何であるかを理解出来かねた。


