悪魔は人に依存する



「別に俺は、強いだなんて」


「またまたぁ、ご謙遜を!羽一枚で手前は10レベルも上がったんすよー。ファイアの魔法が使えるかもしれませんっ」


「やってみろ」


「さーせん、嘘です……。ですが、ダンナが強いのは確かっす!ちょーすげえぇ、惚れちまう強さっすねぇ!」


「持ち上げて、羽もらうという魂胆が見え見えだ」


「くださいよー、またレベルアップしてえんっすよー。憧れのメスにオスたる強さを見せつけて、バッコンバッコンしたいんっすよー」


「知るか」


「つれないっすねー、ダンナ。にしても、なんで、そんな強い悪魔さまが人間になりたがるんっすかぁ?」


膝を立てて座るアガトに近づき、ぴょんと止まり木代わりにその肩に乗った。