悪魔は人に依存する



「違いますってぇ。インプの力の溜め方はこうして、強い奴の一部を喰らうことなんっすよー。レベルアップ、レベルアップっとー。いただきまーす!」


言うや否や、わきわきと動いた歯がアガトの羽に噛みついた。


「うひょっ、10ぐらいあがりましたぜ、こりゃ!てれれーん、ってやつっすね!」


「知らない」


「ありゃ、ダンナの行く人間界にゃあ、こんなのありませんか?」


「呼ばれる世界なんて数えきれないほどあるだろう?俺とお前が行く人間界(世界)が一緒とは限らない」


「マジでー?――因みにこれは造語っす。ああ、まあ、ダンナみてえな強い御仁を呼ぶからにゃあ、魔術に精通した世界なんでしょうねぇ」