その絶対的真実に、シキミは恍惚とした表情を浮かべる。
「アガトは、私だけを愛してくれている。何があっても、愛し続ける。そうは分かっていても、事実“ああなれば”――ふふ、可愛いアガトですねー、ほんとーに」
件の日を思い出したか、愛された己の体をシキミは抱きしめた。
過剰で過激な一夜。前以上にアガトは、シキミを求めて、愛してくれている。
「いっそ、盲目になってもらいましょうかねー。そしたら、私が彼の目となって、手取り足取りな生活ができますから」
「必要ないんじゃないん?いろーんな意味で、アガトくんは盲目だろうしん」
恋に盲目が行き過ぎて、恐らく、彼はシキミしか眼に入れてなさそうだ。


