やっぱり、家に帰ろうと思い立ち上がった。


「愛香ちゃん、帰る場所あるの?」


高梨さんはいきなりそんなことを言ってきた。


「大丈夫」


といって頷いた。


実際そんな場所ないけれど、寝るくらいはたぶん出来ると思っていた。