信じる。


蝉の鳴き声がウルサくて目が覚めた。
8月の始め。

滅多に鳴らないインターホンが
家中に響き渡った。

暑くてダルい体をベッドからはがし
クーラーの威力を最大にして、
渋々厚くて重い玄関の扉を開けた。

扉の先に立っていたのは
知り合って間もない後輩。
後輩の名は、綾。

綾はズカズカと家に入ってきた。
すかさずアタシの部屋に入ると

聞き慣れない着信音が鳴った。
綾の携帯からだ。

アタシはベッドに腰を下ろし、
いつもの煙草に火を付けた。

綾は誰かと楽しそうに電話している。

真夏だっていうのに、
綾はホントに元気だ。ウルサいぐらいに。