私と彼が嘘をつく理由


それだけの些細な会話でも
テンションはMAXまで上がる。

そして、思わず緩む口元。

「琴ちゃん、にやけてないで早く食べなさい。」

「はーい」

母に急かされながら食事を済ませる。

今日は、朝からすごく幸せ。
何されたって許しちゃう。

「あ、忍・・・お弁当忘れていっちゃった。悪いんだけど琴ちゃん届けてくれる?」

「いいよー」

・・・え?
勢いでオッケーしちゃったけど
教室まで行くのは気が引ける。