そして自分に視線を送る貴未たちに対し苦々しく微笑むと、申し訳なさそうにまた頭を下げる。

「今までずっとレプリカだった…ってこと？」

何度もリュナに扮した彼女と会話をしてきたが、そんな大きな違和感がなかったことに貴未は驚いていた。

「なんかおかしいとは思てたけど。」

「ちょっと会話したくらいやったら全然気い付きもせんわ。」

賞賛のようなそれぞれの呟きにレプリカはただ申し訳なさそうに頭を下げるだけだった。

彼女にしてみれば騙していたという事実が一番最初にくるのであろう。

「確かに問題はなかったみたいだな。」

「そうね。」

その様子に千羅も瑛琳も今までの状況を把握したようだった。

カルサとリュナの居場所はサルスとレプリカがちゃんと守ってくれていたのだ。

そしてその居場所に戻すために千羅と瑛琳が彼らを連れ戻してきた。

「しかし…レプリカって只者じゃないよな？」

貴未の探るような声にレプリカは視線だけで反応する。

彼の言葉に再び視線はレプリカに集まった。