上からの物言いしか出来なかった。
しかし彼女は安心したように顔をほころばせる。
「はい。」
嬉しそうに笑う彼女にカルサは居たたまれなくなった。
カルサの両腕が彼女を抱きしめたそうに動く、しかしそれを押し止めた。
「リュナ、これからは国とは関係の無い戦いが始まる。きっと壮絶なものになるだろう。」
未来を口にしながらもカルサの頭の中は過去に捕らわれていた。
全ての始まりの太古の因縁、あの事件よりもさらに酷い結末になるだろう。
何人もの血にまみれた姿が浮かび、それをまた繰り返すのかと悲壮の表情が出てしまった。
目の前にいるリュナも、そうなる可能性が高い。
「先に言っておく。」
ここからは命を懸けた、生き残りの戦いだ。
「俺の命は残り少ない。」
何の強調をする訳でもなく当たり前のように告げられた未来。
今日何度目だろうか、またリュナの世界から音が消えてしまった。
聞き間違えではない、聞き返せない。
しかし彼女は安心したように顔をほころばせる。
「はい。」
嬉しそうに笑う彼女にカルサは居たたまれなくなった。
カルサの両腕が彼女を抱きしめたそうに動く、しかしそれを押し止めた。
「リュナ、これからは国とは関係の無い戦いが始まる。きっと壮絶なものになるだろう。」
未来を口にしながらもカルサの頭の中は過去に捕らわれていた。
全ての始まりの太古の因縁、あの事件よりもさらに酷い結末になるだろう。
何人もの血にまみれた姿が浮かび、それをまた繰り返すのかと悲壮の表情が出てしまった。
目の前にいるリュナも、そうなる可能性が高い。
「先に言っておく。」
ここからは命を懸けた、生き残りの戦いだ。
「俺の命は残り少ない。」
何の強調をする訳でもなく当たり前のように告げられた未来。
今日何度目だろうか、またリュナの世界から音が消えてしまった。
聞き間違えではない、聞き返せない。



