私は好きなの!⇔オレを見ろ!

「もういい、瞳に連絡して聞くから」


 雪奈はその場でメールを打つと海斗は雪奈のケータイを取り、泣きそうな顔で雪奈を見た。


「ちょ、海斗君」
「すみませんすみません」
「もうー、ケータイ返して」
「本当に許して下さい」
「わかった、瞳に聞かないから返して」


 海斗は警戒しながらも先日ケガをした事、それと裕也みたいに被害を受けるのがいやだったので素直にケータイを返す。


「ねえ、一つだけ言わしてもらえる?」
「は・は・は・はい!」
「瞳を悲しませたら許さないからね。それだけは覚えといて」
「ひ・ひ・ひ・ひ・ひいー」


 雪奈は優しく言ったつもりだったが、海斗は雪奈が脅迫していると勘違いし思わず腰を抜かす。


「だ、大丈夫?」


 心配で近づいた雪奈だったが、海斗はまたパニックになっていて四つん這いのまま逃げた。