私は好きなの！⇔オレを見ろ！

　＜カイヨウ＞とはこの学校の学食の一つで安い割に量が多いため、学食人気が常に一位な場所である。


　しかし、夕方のため店の人たちは後片付けをしている最中で中は閑散としている。


　三人は入口から近いところに座り、話をしようとした時突然電話が鳴り出した。そのケータイ音は裕也のケータイだった。


「誰から？」


　賢一はケータイを眺めている裕也が嫌そうな顔をしているの見て気になっている。


「ああ、サクシャからだ」
「サクシャ？サクシャってなんだよ？」
「サクシャは作者だよ。悪いんだけど二人で話を進めてもらえる？」
「わかった、すぐに戻ってこいよ」


　二人を残し、裕也は＜カイヨウ＞を出たすぐ近くでケータイに出た。


「もしもし」
「裕也遅いよ〜」


　相手は間違いなく作者からの声で、裕也はその声を聞いてため息が出した。