私は好きなの！⇔オレを見ろ！

　それから約一週間が経過、裕也は前年の時と違いバイトを休み、雪奈がわからない教科は同じ学部の紗耶に聞き、それ以外は雪奈とほぼマンツーマンで勉強に没頭になる。


　そして、試験前日になる頃には出された範囲を網羅し、海斗に弱音をこぼしたときと違い自信満々な顔に変わっていた。二人は＜ネプチューン＞で最終確認をしていた。


「明日からのテストはバッチリだな」


　一緒に勉強をしていた雪奈は自分の勉強のほか裕也の勉強を教えていた事もあって疲れていた。


「もうダメ、限界」
「悪いな今日まで手伝ってもらって」
「本当だよ、願い事ふた…三つね」
「何で増えるんだよ」


　裕也のツッコミに二人は笑い、もう少しだけ勉強をしておこうと再開した時、瞳が二人について来る。


「雪ちゃん、いい？」
「どうしたの？」


　裕也たちの明るい笑顔に対し、瞳の表情は暗い。