私は好きなの!⇔オレを見ろ!

 二人は休憩もせず勉強を続けていると、突然お腹が鳴り出す。


「…もうこんな時間だな」
「・・・・・」


 不意にお腹なった雪奈は恥ずかしくなり、顔が真っ赤になった。さすがの裕也もどうしたらいいかわからず、珍しく二人は言葉が詰まる。


「コンビニで何か買ってくる。雪奈、チーズの入ったサンドイッチでいいよね?」
「・・・・・」


 雪奈はわからないくらいの動作で首だけを曲げ、裕也はそれを見て何も言わず<ネプチューン>を出ようとした。しかし、二人のところに賢一がやってきた。


「賢一?」
「差し入…、雪奈さん…いたんだ」
「賢一が来た後にな」
「じゃあ差し入れの弁当ここに置いておくから」
「もっとゆっくりしていけよ」
「いや、コレ置きに来ただけだから」


 賢一は持ってきた差し入れを置くとすぐに部屋を後にし、気まずいままの二人が残った。