私は好きなの!⇔オレを見ろ!

 それから1時間、2時間…時間は瞬く間に過ぎていたのだがほとんど内容を理解出来ず、頭は混乱。


「駄目だ、どうしてもわからない」


 外はすっかり真っ暗でそれに同調するかのように、裕也の気持ちも沈む。


「もう留年確実だわ、どうしよう…」
「ま・ま・ま・ま・まだ時間はあるから大丈夫だよ」
「そういう事をもっとはっきり言ってくれないと…」


 裕也の声はどんどん暗くなり、海斗も一緒に気持ちが沈んだ。


「お疲れ」
「雪奈?」
「何々?…何これ?ここって…だから、…を使って覚えればいいじゃない」
「え?…あ、そっか」
「因みにここは…って事だから」
「答えはコレ」
「正解」


 海斗はあんなに時間をかけて説明してもわからなかったのに、雪奈の説明だとすんなりわかる裕也の頭の構造がどうなっているか疑問に思った。