私は好きなの!⇔オレを見ろ!

 あの出来事から約一ヶ月、夏休みと合宿…をする前にいよいよテストの時期に差し掛かっていた。


 去年単位をやたら落とした裕也に取って地獄のような日々で<ネプチューン>でうなだれている。


「もう意味わからん、横文字多すぎ」
「落ち着けよ裕也」


 一緒に勉強している海斗は出来るだけかみ砕いて教えているのだが、裕也はついていく事が出来なかった。


「オレって何でこんな頭悪いんだろう?」
「そ・そ・そ・そ・そんな事ないよ」
「そこは断定してくれよ」


 裕也は思わず笑ってしまい、ますます勉強に集中出来ず、前に進まない。


「あーあ、IQが200位あればこんなの楽勝なのに」
「そんな事急には…」
「作者に頼もうかな?オレのIQ上げろって」
「ん、ん、うん」


 完全に頭がおかしくなっていると思った海斗は苦笑いをしながら、相槌をうった。