私は好きなの!⇔オレを見ろ!

「海斗、ちょっといいかな?」
「な・な・何?」


 ようやく立てる事が出来るようになった裕也は海斗を呼び、紗耶には聞こえないよう小言を話だす。


「悪いんだけど、外してくれない?」
「外してくれない?何を?」
「いいから、トイレ行くとかに行けばいいだろう」
「う、うん」


 海斗はそのまま室内用トイレに向かい、室内には裕也と紗耶二人になる。


「笹木君…、どうしたの…?」
「ああ、トイレだってトイレ」
「ああ…、そう」
「ねえ紗耶ちゃん」
「はい?」
「あの理事長と知り合い何でしょう?」
「まあ…」


 裕也はよしよしと何度も頷くとまた裕也は頭を上げた。


「あの理事長との事教えて」
「教えて…?」


 学校の噂、紗耶と理事長の怪しい関係に前から気になっていた裕也はここぞとばかりに聞いてみた。