私は好きなの!⇔オレを見ろ!

「ヤバ、バイトに完全に遅刻だわ。悪いけど着替えるから今日帰って」


 裕也は雪奈や紗耶が完全に部屋に出ないまま服を着替え、賢一が慌てて二人を部屋の外に出した。


 仕方なく三人は今日は賢一の車があるとこに戻った。


「もう本当に裕也はデリカシーがないんだから」
「川口さん……、寝過ごしたみたい…だったから」
「それより紗耶大丈夫?裕也の身体を見て気分悪くなったんじゃない?」


 紗耶の様子を見る雪奈はすまなそうな顔をしていた。


「…ううん、大丈夫」
「そうよかった。あ、アイスの袋、裕也家に忘れた」
「仕方ないけど…、諦めるしかないわね。私…のアイスあげる。ミント…きら…」
「あーあ、あのソーダ味絶対当たってたのに。もう裕也のせいで本当最悪」
「・・・・・」


 二人の会話は噛み合わないまんま、三人は賢一の車で裕也のアパートを後にした。