私は好きなの！⇔オレを見ろ！

「あの…三人、多分さっき私たちがいたカフェに…いたの」
「カフェに？」
「それで…ね、さっきまでカフェで山元君と話してて…」
「え、あ、うん？」


　雪奈は紗耶が何が言いたいのかわからない様子だ。


「山元…君、何を話してたかは知らないけど、あの三人に何度も…ペコペコ頭を下げてた…」
「それで？」
「いや、気になっちゃって」
「でもあの本当にあの三人なの？たまたま三人で別の女性じゃない？ほら、山元君モテるし」
「ほら…あの真ん中に座っている…人」


　紗耶は真ん中に座っている女性の格好に注目させた。


「ふわゆる…っていう髪型らしいけど、その女性の服装、…ゴスロリぽい服でしょう？」
「あの人がいたの？」
「多分だけど…ね。でもあの服装はそうそう…ないから」


　雪奈はおそらく一生着ないであろう服だったが、目は着てみたそうな目をしている。