私は好きなの!⇔オレを見ろ!

「雪奈〜」


 遠くから自分の名前を呼ぶ声に反応した雪奈は後ろを振り向くと、裕也の姿を確認した。


「裕也?」


 裕也が雪奈のところに来たときには裕也の息が荒く、呼吸を整えるのに時間がかかった。


「どうしたの?」
「ハアハア、雪奈、前に家に来た事あったよな?」
「え?…あったね」
「大分経っているけど…はいコレ?」


 裕也が雪奈に渡した物、それはアイスの当たり棒であった。


「持っていてくれたんだ。それじゃあありがたく頂くね」
「…ああ」


 裕也は持っていたアイスの当たり棒を雪奈渡そうとした瞬間、何だかもの凄く寂しい気持ちになり、手が離れなかった。


「どうしたの?」
「・・・・・」


 理由のわからない裕也は何て言っていいかわからなかったが、そのアイスの当たり棒を掴んで離さない。