私は好きなの！⇔オレを見ろ！

「ところで裕也、賢一のとこに行くの？」
「・・・・・」
「賢一、消そうか？」
「え…？」


　裕也は作者が何を言っているのか意味がわからず、頭が混乱してしまった。


「賢一を消してあげる。いくら私でも裕也がキズつくのはね」
「消すって何だよ！賢一は友人だ！」
「でもどうするわけ？実際手はないんでしょう？」
「……うん」


　裕也はうなだれるしかない。


「私は賢一を消して裕也達の記憶も消すのがベストだと思うよ」
「わかってるよ、それくらい…」
「…じゃあ決定でいいね？」
「作者待って…、チャンスくれない？」
「チャンス？」


　裕也は足りない頭で必死に考えた。だが、アイデアなど生まれるはずもなく、沈黙だけが続く。


「時間ないよ？どうする事も出来ない事もあるしさ」


　作者がそう説得すると裕也は返事こそしなかったが同意するしか出来ない。