私は好きなの！⇔オレを見ろ！

　カフェに入った二人はアイスティーを頼み、とにかく雪奈の頭を冷やす事にさせた。


「川口…さん、あの‥み…」
「え！何？」
「いえ…何も」
「まさか裕也の事？別に裕也とか何とも思ってないし」
「何…言ってんの？ミルフィーユ食べないか聞いたんだけど…」
「ミルフィーユ…？ああミルフィーユね、うん食べる」


　頼んでいたアイスティーがきたのと同時に紗耶はミルフィーユを頼む。


　紗耶は雪奈の様子を見て、とても話を聞いてもらえそうになかったので諦めて大人しく待っていようとした。


　すると、後ろから聞き覚えがある声が聞こえ出す。


「この…声、まさか」


　紗耶はバレないよう店に上手い具合にあった鏡から、聞いた事がある声の方を見る。


　すると一人の男性が紗耶の目に飛び込んだのは賢一で、三人の女性と楽しく話をしていた。