賢一たちがペンションに戻って来た際、賢一だけが怒り心頭で顔が真っ赤になっている。


 メンバー全員がペンション一階に集まると、賢一は裕也に詰む寄った。


「裕也、何で勝手にいなくなるわけ?」
「…その」
「ちゃんと言えよ!どんだけの人に迷惑かけたと思うんだ」


 賢一の声は次第に大きくなりその声でビビったのか、雪奈に助けを求める。


 しかし、雪奈は自分は知らないと言わんばかりに目線をそらす。


「裕也!どこ見てる!」


 賢一は裕也の二の腕を両手でしっかり掴み、揺すると口を開いた。


「あの…、オレ、雪奈が食べたお菓子の袋をコンビニに捨てて行ってさ…。なあ雪奈、そうだよな」
「雪奈さん…本当?」


 先ほどまでとは大きな声のトーンは少し落ちた賢一は、雪奈を見て確認したが雪奈は知らないアピールを繰り返した。