「か弱い私にこんな重い荷物持てと?」
「いや、願いを叶え…」
「エーン、裕也君がいじめる〜」
「泣いたフリはいいから持つの言えよ。雪奈が出したゴミだし」


 こんなとこで願いを使いたくない雪奈は、何かないか考えているとある物に目が止まる。


「な〜に?お駄賃が欲しいわけ?」
「お駄賃じゃなくっ…」
「仕方ない、コレをやるか。さっき食べさせてほしいって言ってたからアーンして」


 雪奈は唯一食べ残した水砂糖を裕也の口に押し込むように入れ、残りの入った袋を裕也のポケットに強引に持たせた。


 コレ以上話しても何の得にもならないと判断し、何の味もしない水砂糖を口で飴のように転がしながら、遠くのコンビニに捨てていくのであった。