私は好きなの!⇔オレを見ろ!

 吸ったり吐いたりと何度も呼吸を調え、裕也の緊張は段々と増していき、手の汗でキューのコントロールが影響する位、濡れていた。


「じゃあいくな」


 その言葉のあと、裕也は自身のボールをついて⑨ボールを当て、⑨ボールはポケット目掛けて動いた。だが、ボールはポケットに入らず跳ね返る。


「しまった、失敗だ」


 裕也は最後までボールの行方を見る事なく、顔を上にやり、天を見上げた。


「残念だったな。後ちょっとズレて…」


 しかし、ボールはまだ生きていた。跳ね返ったボールは違うポケットがある方に向かい、運よくそのボールはそのまま落ちる軌道を描いていた。


「よし行け」


 裕也は⑨ボールに念を送るかのように手をかざし、ボールを裕也のそんな行為をわかっているかのようにボールはポケットに吸い込まれていく。