自分の気持ちに気づいて早1週間…。
夏休みが終わって、新学期が始まってしまった。
「今日からまた南と顔会わせないといけない…。
上手くできるかな…」
鏡を見て自然に笑えるように練習する。
…大丈夫。
上手くやれるよ、私。
がんばれ私!
「よっ、葵」
「おはよう」
「……お…はよ……」
…ダメだ!
やっぱり直接顔を会わすと恥ずかしくて直視なんてできない!
葉月は大丈夫だけど…。
「葵、顔赤くないか?」
「え、そんなことないよ!?」
顔を覗いてくる南に、私はすかさず顔をそらした。
そんな近くで覗かないでほしい。
心臓がバクバクいって、苦しい!
「葵…」
「な、何?
葉月…」
「いや、何でもない」
そう言って葉月は歩き出した。
「あ、待って!」
葉月を真ん中にして、学校へ向かった。



