怖くてギュッと目をつむると、一筋の涙がながれた。
…何で南の名前を呼んだのかは分からないけど…。
その時、バーンッと勢いよく屋上の扉が開いた。
驚いて目を開けてみる。
開いた扉の前には、息を切らした南がいた。
その後に葉月も来る。
「み…なみ…」
「てんめぇー…」
南はいつもより低い声を出して、私たちに近づいてきた。
そして
「何こいつを泣かしてんだよ!!」
男の人を殴った。
殴られた人はズシャッと飛ばされる。
「…いってぇー」
南は飛ばれた男の人の前に立って、胸ぐらを掴んだ。
「二度とこいつに近づくな!
次何かしたら、生きて帰さねぇ…」
「……ひっ!
す、すみませんでしたー!」
男の人は南の顔を見て、みるみる顔を青ざめて颯爽と逃げ去って行ってしまった。
まぁ、確かにさっきのは私も逃げ出したくなる顔だった…。
けど、ただガンを飛ばしただけじゃあぁいう人はすぐに逃げてはいかない。
やっぱケンカで名の知れてることだけはある…。
あんなに恐れられるとは…。
「ちっ、逃げたか…。
葵、大丈夫か!?」
「う、うん。
ありがとう、南。
助けてくれて…。」
「いや、まぁ、別に…」
ポリポリと頬をかきながら照れてる。
けど
「何で…?」
何でここにいるの?
教室で待っててって言ったのに…。



