大きく、ため息をついた。 早く、菜樹ちゃんの所に戻らなきゃ。 でも、こんな顔で行ったら、菜樹ちゃんを心配させてしまう。 ………次の授業はサボろう。 あたしはトイレを出て、教室へ行こうとしていた足を、中庭へと方向を変えた。 中庭に行く道は、いつも人気が少ない。 ふわりと、冷たい風が首筋を撫でた。 その風が、あたしの心を少し軽くする。 ちょうど、大きな木が見えた。 そのとき――― 「好きです」 小さく震える声が、耳に入ってきた。