私は鏡張りの部屋の中心に立って、リモコンで音楽をかけた
頑張らなきゃ!
みんなの足引っ張りたくない
「あれ、星菜?
なにやってるの」
私は音楽をとめて、振り返ると
「明利こそ、」
「僕は忘れ物、
今日はこれでレッスン終わりにするって
みんなの荷物とりに来ただけ」
「そっか、
私もここのおさらい終わったら、すぐに帰るよ」
私はストレッチをしながら音楽を聞いてる風を装った言った
それから、私はまた練習を続けた
だってデビューからいたわけじゃない……
やらなきゃ……みんなの倍やらなきゃみんなに追いつかない
レッスン室には時計がない
どれくらいたったか分かんない
(ガチヤ)
「星菜!
まだ、いたんだ?」
「健斗くん、
うん、ずっと練習してた」
健斗くんは、腕時計をみた
「もう、夜の8時だぞ
みんな、お前のこと探してたぞ」
私は座った
「みんなの、足引っ張ってるし
デビュー当時の曲とか分かんないし
フライングとか出来ないし」
涙が零れた
「コンサートだもん、楽しもうよ?
星菜が無理するのが一番ダメだよ」
頭をくしゃくしゃってしてくれた

