「あー、もー。いいよ」

「ことみ…」

「仕方無いから夏芽の分まで鴨島さんを独占しとくから、ね、鴨島さん?」





ことみと鴨島さんは意気投合したあの日からべったり。


べったりと言ってもことみが一方的に鴨島さんにべったり。





「うん」

「という事だから夏芽は実家に行ってらっしゃい!」





なんだか鴨島さん来てからことみ、少しかわった気がする。





「鴨島さん今夜泊まりに来なよ〜」

「えっ?」

「結構アイドルDVD揃ってるし。あ、今日発売のリョウくんのDVDもあるよ」

「うそ。見たい!」





そんな会話をする二人を見ながら私は鞄を持ちオフィスを後にした。





「あ、すみません。そのエレベーター乗ります!」