「鴨島さーん。これプリント頼んでいい?」

「その次でいいから鴨島さんお茶淹れてくれないかな?」





鴨島さんが入社してきたのは月曜日。


そして今日は金曜日。


数日が経った今ではもう鴨島さんはマドンナ的存在になっていた。


何かあれば鴨島さんに用を頼もうとする男性社員達に、鴨島さんはそれを断る事はせずに一つずつこなしていくその姿はまるで――





「女神だー」





男性社員には鴨島さんは女神に見えるみたい。





「確かに鴨島さんって綺麗ですよね。鴨島さんが来てから花が咲いたみたいに部内が明るくなった気がします」

「本当だよなー。って中谷俺の独り言聞いてたのか」

「独り言には大きい気がしますよ?あ、これ先輩から頼まれてた書類です」