「ねえ、あなた達他に話す事はないの?私の事ばかり話さなくてもいいじゃない。自覚ないの?」
「自覚あるよ。ね、夏芽ちゃん」
自覚はある。
というか何か話してないと緊張で耐えれなくなりそうな程。
「そう。私ちょっと確認してくるわ」
と、言ってマネージャーさんは出ていき病室は壱と私の二人っきり。
病室で二人っきりになるのは何度もあったけど、こうしてお洒落な私服を着た壱といるの初めて。
「そんなに俺を見つめてどうしたの?」
「久しぶりに私服の壱を見上げるのってなんか良いなって」
「なーんだ。てっきりキスでもしてほしいのかと思ったのに残念」
本音を言えば凄くキスしたい。
だって、今日はまだしていない。