「あとでまた行くんでしょう?だったら、ご飯食べちゃいなさい。気になる気持ちも分かるけど夏芽が体調崩したら洒落にならないの」





お母さんはあまりにも困った表情でいうものだから、食欲はないんだとは言えず、こくりと頷いて久しぶりに食べるお母さんの料理を口に運んでいく。


なんだか不思議だ。


お母さんがここに来てるなんて。





「今日仕事はどうするの?」

「休ませてもらう」

「そう。事情は話せたの?あれだったらお父さんが入院したことにしても」

「ううん。壱とのことを知っている人会社にいるから」





壱のことを知ったお母さんは私が気が動転していないか心配で、わざわざ壱と私の住むマンションまで来てくれていて、後でお母さんと一緒に壱のお見舞いに行くつもり。