「ことみちょっといい…?」

「ごめん。ちょっと用があるから後でいい?」





そう言って手ぶらでオフィスを出ていくことみの背中を見ながら小さくため息。


あの日、クリスマスの日以来私とことみはほぼ毎日この会話を繰り返している。


完璧に避けられてる…





「まだ喧嘩中なのか?」





がっくり肩を落としていると先輩がやってきてそう言った。


私がことみに避けられている事実はこのオフィスにいる人全員が知っている事。


最初は喧嘩なんて珍しいね?なんて言っていた先輩もマジでヤバイんじゃね?に最近変わってきて。


私自身も先輩のマジでヤバイには同感気味。





「お前らずーっと仲良かったのにな。早い内に仲直りしといた方がいーぞ」