「ま、どっちにもいい顔してれば上手くいくって。だからそんな顔はするなー」
ギューッと私の頬っぺたを思いっきり抓ることみに、いてててと思いながらも面倒だと内心では思ってる。
面倒なのはことみに対してではなく‘いい顔’をしなければいけない事。
部会議が終わってぞろぞろと皆が自分の仕事に取りかかる。
「いちにーさーんしー」
パソコンに向き合う前に午前中までに終わらせておきたい書類をチェック。
こんなにあるんだ、とガクッと肩を落としてると…
「ちょっといい?」
そう言って誰かが私の肩を叩いた。
それが菖蒲先だと気づき輩直ぐ様立ち上がりおめでとうございますと言えば、優しいふんわりとした笑顔になった菖蒲先輩。