「え~!高校の先生なんですかぁ?」





隣に座った女性が大きな声を出したので、俺は我に返る。





「ええ、まあ」





俺がぶっきらぼうに答えると、健二がジロリと俺をにらんだ。





「新垣~!何、真面目ぶってんだよ。せっかく来たんだから楽しめって」





「はいはい」






俺は、目の前に置かれたグラスの中の酒をゴクリと飲んだ。






「何の教科ですか?」




「何だと思う?」






まぁ、せっかくなんだし、楽しむしかない。





早く帰りたいと思いながら話していても、自分も相手もつまらないだろうし。