「お父さん、ほら!かわいいわよ」
「お、おう。そうだな。こりゃ美人になるな」
「本当にかわいいお顔をしているわねぇ。ママにそっくりね」
愛花ちゃんは、ムニャムニャと口を動かして寝返りを打つ。
場の空気が和む。
愛花ちゃんを囲んで、小声で話し始めた。
「実は、真剣に将来のこと考えてて……時期はわからないけど、いつか結婚しようと思ってる。でも、愛花のことが一番だから、焦らずにゆっくりと考えていこうかなって・・・・・・な?」
誠人さんは、花帆さんの顔を覗き込んだ。
誠人さんを見つめるお義父さんの目も潤んでいるように見えた。
「はい。私には子供がいるので、ご両親には申し訳なく思ってます」
花帆さんがそう言うと、お義母さんは大きな声を出した。
「何を言ってるの!そんなこと気にしないで。愛花ちゃんのおばあちゃんになれるなんて幸せよ!今まで大変な想いもたくさんしたでしょうに。よく頑張ったわねぇ」
私はお義母さんのことがますます好きになった。
その言葉を聞いた花帆さんは、涙を我慢できなかった。