「何だ?もう寝ようと思ってたのに」



お義父さんの声が聞こえた。



部屋の奥の方にいる花帆さんは、頬を押さえた。





「実はな、今日は誠人を呼んでるんだよ」



先生が、誠人さんと花帆さんの方へ視線を向けた。





「え?誠人?」




驚いた顔をしたお義父さんとお義母さん。






「誠人も、なかなか紹介する機会がなかったみたいだからさ」





誠人さんは、照れ臭そうな顔で、花帆さんを紹介しようとした。



誠人さんの隣でペコっと頭を下げた花帆さん。



花帆さんを見て、お義母さんは小走りで近付いた。





「あなたが誠人の彼女さんね!!ずっと会いたかったの」





花帆さんはすごくホッとしたような表情になった。






「初めまして。なかなかご挨拶できずにごめんなさい」





「いいのよ。今日はびっくりしたけどありがとう!」






そして、花帆さんは横でスヤスヤと眠っている愛花ちゃんをお義母さんに見せた。






「娘の愛花です。いつも、誠人さんにかわいがってもらってるんです」






お義母さんの目が潤んでいることに、誰もが気付いていた。






愛花ちゃんと、七緒ちゃんが重なったんじゃないかな・・・・・・



とても愛しそうに、愛花ちゃんを見つめていた。