「ちょっとぉ~!豪太!直に手出すんじゃないよ」
沙織が豪太に絡む。
「うるせぇな、酔っ払い」
豪太と沙織の会話は癒される。
「おい、豪太。俺の女に何言ってんだよ」
なんて怒り出す大野さん。
他の先輩が私のところまで来てくれて、いろいろ話をした。
「入社した時は矢沢さんだったもんね。すぐに新垣さんになってびっくりしたけど、よくここまで頑張ってくれた。今の部署では優等生だったからな」
先輩はそう言って、私のお腹に手を当てた。
「母ちゃんのためにも、楽に産まれてくるんだぞ」
赤ちゃんはポコンとお腹を蹴った。
楽しい時間はあっという間に過ぎる。
もう2時間が経っていた。

