白いジャージ9 ~最終章~







私が主役だからと一番奥の席に座らせてくれた。




「隣、豪太な!」




大野さんは、豪太を名指しして・・・・・・




「俺っすか?」



と豪太は、頭をぽりぽりかいた。





大野さんは、何か知っているのかな。



私と豪太のこと。






「で、こっちの隣は沙織だな」





大野さんは、沙織の腕を掴んで引っ張る。




「やったぁ~!直の隣だ」




完全個室の居酒屋。




沙織が作ってくれた“直おつかれさま”と書かれたタオルを壁にくっつけた。






「じゃあ、今日は無礼講で!!直ちゃんと直ちゃんの赤ちゃんの幸せを願って、乾杯!!」




みんなでグラスを合わせる。




気を遣って、タバコを控えてくれる先輩。




私の為に、自然派食材にこだわったお店を選んでくれた真由美さん。





みんなあったかい。