白いジャージ9 ~最終章~








店の前に着いた。




「ここだから」



と大野さんが手をあげた。




そして、みんなが店に入っていく。






「なぁ、沙織のことこれからも頼むな?」





店に入る前に大野さんが話しかけてきた。




「はい、もちろん」



「俺が幸せにするから、安心して」





大野さんは、耳元でそう言って、親指を立てて笑った。






「え?どういう意味ですか?」




もしかして、結婚するってこと?





「ふふ。まぁ、いつかちゃんと幸せにするからさ」






私の周りの人達がみんな幸せになっていく。



そのことが本当に嬉しかった。







ねぇ、赤ちゃん。



この人達、私の大事な人なんだ。



ママが働いていた会社の素敵な仲間なんだ。





いつか、ちゃんと紹介するね。