「まあ、変わったのは麻菜だけじゃないみたいだけどね」

「え？わたしだけじゃないって？」

「仲森さんよ。麻菜も会って気づいたんじゃない？あの人、オーラが冷たくて近寄りがたくなったでしょ？」



「確かに……そう感じた」



まるで別人かと思ってしまうほど、仲森さんは印象が変わっていた。


愛されるキャラクターから恐れられるキャラクターに変わっていたのだ。




「麻菜が姿を消してから、彼ね。毎日毎日、麻菜を探していたのよ」

「え……」

「私のところにも、麻菜が何処にいるか知らないかとか、麻菜から連絡があったら知らせてくれとか言いに来たんだから」



そうだったんだ……

仲森さん、あれからわたしを探していてくれたんだね。




「仲森さんが大学入ってからは会わなくなったけど、社会人になってから会社で再会したの」

「うん……」


「その時にはもう今みたいになってた。変わり過ぎてて、声もかけられなかったんだよね」

「そうだったんだ……」