思ったよりも冷たくて、思わず体をビクッと震わせてしまった。
貼ってくれた時に仲森さんの指が少し顔に触れて、それも思ったより冷たく感じた。
「起きれる?俺に掴まって」
自力で起き上がれないほどのダルさで、ほとんど仲森さんに起こしてもらう形になった。
わたしを抱え込むようにした彼の髪が少しだけ、わたしの頬に触れて。
「食べれるだけでいいから」
仲森さんがお椀を持っていてくれて、わたしはスプーンで一口掬って食べた。
「あつっ」
熱いけどおいしい……何だか、優しい味がする。
しかも昔作ってくれたおかゆと全く同じ味。
「猫舌なところは変わってないんだ……。今、温め直したばかりだから、ゆっくり食べな」
コクンと頷いて、またおかゆを口に入れた。
仲森さんが作ってくれたこのおかゆを食べてると、何だか泣きそうになってくる。
懐かしくて……でもこの思いを表に出すことが出来ない。
たくさんの思いが絡み合って、涙が出そうになるの。



