食欲……そう言えば、昼から何も食べてないんだっけ、わたし。
あまり食欲はなかったけど、薬も飲まないといけないし、コクンと小さく頷いた。
「じゃあ、今新しい冷えピタとおかゆ持ってくるから。大人しくしてろよ」
わたしの頭をそっと撫でると、仲森さんはまた部屋を出ていった。
どうして仲森さんはここまでしてくれるんだろう。
どうしてこんなに看病してくれるの……?
好きな人がここまで自分のためにしてくれたら嬉しいことかもしれない。
でも……今のわたしにとっては、その優しさが苦しい。
すごく切なくなるの……
「お待たせ」
少ししてから、おかゆと冷えピタを持った仲森さんが戻ってきた。
ベッドの傍に腰を下ろした彼は、まずわたしのおでこに冷えピタを貼る。
「つめたっ」
「冷蔵庫に冷やしておいたんだ」



