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「ん……んん……」
目を開けると、白い天井が視界に入り、手には温かい感触があった。
窓を見るともう真っ暗で、いつの間に眠ってしまったんだろうと思う。
そして、右手の違和感に目を向けると、驚いて声を上げそうになった。
「仲森さん……どうして……」
仲森さんがわたしの手を握りながら、ベッドに顔を伏せ眠っていたのだ。
もしかして、わたしが寝ている間、ずっと手を握って傍にいてくれたの?
驚きと焦りからどうしていいか分からない。
「ん……あ、麻菜、起きたのか」
「え、えぇ……」
じっと彼を見つめていると、ヌクッと動いた彼はゆっくりと目を開いた。
目が合ってしまい、またしてもどうしていいか分からなくなる。
「具合は?」
「さっきよりはいいですけど、まだ……だるい」
「んー、もう冷えピタカラカラじゃねーか。今、換えてやるからな。あっ、そうだ。今、食欲ありそうか?」



